帝劇に劇団新感線のロックミュージカル「SHIROH」を見に行って参りました。
【SHIROH】
新感線の舞台は初体験。初めての新感線。初めてのロックミュージカル。初めての上川さん(益田四郎時貞[島原の四郎]役)の歌声体験――ということで、期待に胸躍らせて挑みました。
穂高サン@【Novelism】にお誘いいただいたのが、11月上旬、行く気満々でスケジュールを空けて行って参りました帝劇。帝劇、前に一度、何かの機会に行ったような気もするのですが、方向感覚を失って生まれた私にとって、いつもの所も初体験(笑)気分なので、ほとんどカルガモの雛のように後ろをくっついて行っただけでした(がっくり)
実は、私はQ州出身。天草四郎生誕の地とされる宇土へは車で30分(※長崎出生説もありますが)という場所で育っているので、いつもいつも天草四郎をメインキャストとした映画や舞台などがあると、なんとも不思議な気持ちになります。実際、私が水遊びをしていた場所は、鎌倉時代からの川港(現在は、ただ石段が残るのみ)で、加藤清正の時代から、貨物の集積地としての経済港であると同時に、有明海に船を漕ぎ出す軍港でもあり、島原の乱の際には鎮圧のための船を出したという史実が残っておりました。キリスト教の川伝いの伝播を阻止するために、生まれ育った家の周辺は、これでもかというくらい寺が多く、小学生の頃の自由研究のテーマとして取り上げられたりしておりました。なまじ、天草・島原一揆には多少の予備知識があるために、四郎が二人で、裏切り者の南蛮絵師・山田右衛門作抜きでどうやって舞台が組みあがるのかとか、期待と不安でドキドキ~って感じで、とりあえず着席、開演を待っておりました。
感想:
いやもう、とにかく中川さん(SHIROH[天草のシロー]役)歌上手いし! 15歳で一揆の対象として祭り上げられた≪天草四郎≫の少年らしさとか、純粋さとか、もうとにかく前面に出てます――って感じで、オネーさんもうどうしようかなと。<どうもしなくていいです;
上川さん(益田四郎時貞[島原の四郎]役)、甘い声で上手く台詞に被せながら歌ってらっしゃいました(途中、ちょっと庇護欲をそそる所もありましたが/笑)。殺陣は絶品。立ち姿だけでキマる役者さんって、あまり多くないようにも思うんですが、この方、立ち姿だけでもう、キマってるんですよね。
残念だったのは、役者さんお一人お一人の声量に違いがあるため、マイクの音量バランスがアンサンブルやコーラスの際に、若干微妙~な感じに聞こえてしまったことでしょうか。
内容への感想は、ネタばれになってしまうので細かくは書きませんが、ロックミュージカルというよりは、ゴスペルミュージカルという印象が残りました。思っていたよりずっと、ちゃんと宗教色があって、きちんと≪天草四郎≫であり、ちゃんと≪ぱらいそ≫で≪まるちり≫だったように感じたので。
ただ、天草・島原一揆の真の悲劇性は、幕府に対して今後起こるだろう一揆を根絶やしにするための生贄的な意味合いだけでなく、一揆に加担した民衆の心の支えがキリスト教であったにも関わらず、当のキリスト教界の認識は『重税に苦しむ農民一揆』であると認識されている所にもあるように思います。実際、当時のキリシタンの姿を見た宣教師の中には「彼らが信じるあれは既にキリスト教ではない」と述べる者もいたそうです。そういう意味合いでの悲劇性は舞台の中では薄かったカナと思いました。はい。

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