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第25回日比谷シティ夜能 第2夜

 第25回日比谷シティ夜能 第2夜、「萩大名」「石橋」に行ってまいりました。ビルの谷間での野外能です。
 この夜能、第1夜は「成上り」「羽衣」だったのですが、2夜連続は参戦が無理だということ、「羽衣」は観能させていただいたことがあるため、第2夜のみの参戦となりました。このチケット、発売日には宮古島に居たので、ホテルのPC(100円で15分ネットができる)でチケット取ったんですよ(笑) その甲斐あってか、席は正面席の7列めという素晴らしいものでございました。

 季節はもう秋――昼間は暖かくても日が落ちるとぐっと寒くなりますので、昨年の品川薪能の際の教訓を思い出し、バッグに毛糸のポンチョを入れて行きました。動いていれば長袖一枚でも寒くは感じないのですが、じっと椅子に座って鑑賞となると、きっと寒くなると思ったのです。
 木曜は花の稽古日なので、いつもどおりに稽古をして急いで帰宅、花を水揚げしなおして大急ぎで日比谷へ直行、方向音痴のため会場までの道に迷いつつ、なんとか会場入り。道端に立てられた地図よありがとう。
 この夜能、来場者にもれなく1000円のお食事券を配布されるました。終わって一人で周辺で食事をするのもなぁと思っていたのですが、会場内で軽食&ホットコーヒーをそのお食事券で買えるということに気が付き、席につくなり早速購入、風が出てきたなかでコーヒーで体を温め、サンドウィッチで空腹を紛らわせることができてラッキーでした。

 狂言「萩大名」
 太郎冠者の案内で萩が美しい庭園を持つお家に行くことになった田舎大名。ところが庭園の主は訪問者に必ず和歌を所望します。田舎大名は和歌なんてまるでダメ。なので、あらかじめ「七重八重 九重とこそ思いしに 十重咲き出ずる萩の花かな」という和歌を仕込み、カンニングのために太郎冠者が扇などを使って句を教えてもらうことにします。
 庭に到着し、素晴らしい庭を眺めても、風流を解せない田舎大名は主に聞こえたら怒らせるに違いない事ばかりを言い出して、太郎冠者からダメ出しの連続。とうとう和歌を詠む段になっても、仕込んだ和歌さえ満足に思い出せません。なんとか太郎冠者に助けられて「七重八重 九重とこそ思いしに 十重咲き出ずる」まではきたものの、とうとう最後には太郎冠者からも見捨てられ、哀れ田舎大名は……。

 ――というお話です。無邪気で愚かな大名は野村萬斎氏。無邪気なしぐさとすっとぼけた態度が妙に可愛らしい狂言。

 能「石橋」
 深い山の奥に「石橋」という不思議な橋があるというのですが、未だにこの橋を渡ることのできた修行僧は居ないといいます。寂照法師(ワキ)はこの橋を渡ってみようと思いやってきます。そこに樵童(前シテ)がやってきて、橋を渡るのを止めて、去っていきます。
 仙人(アイ)が登場し、この橋には文殊菩薩に仕える霊獣「獅子」が出ると告げて去ります。
 法師の間の前に、霊獣獅子(後シテ・ツレ)が躍り出てきて勇壮に狂い舞います。

 これを見たくて第2夜に決めたのです。これ、歌舞伎だと、赤と白の頭をつけて髪(というか、獅子だから鬣?)をぐるんぐるん振り回すヤツになるんですよね。
 今回は最初から紅白の牡丹が咲く一畳台が置かれており、間狂言の後に紅白の牡丹の作り物が出てきて(中に白獅子が入っている)、橋掛りから出てくる白獅子&赤獅子2匹と合計4匹で舞う形でした。いろいろと調べてみると、流派によってお囃子が違ったり、アイの登場部分に違いがあったりといろいろあるみたいですね。
 前シテの樵童の面がなんとも言えず美しくて、髪が風になびいてさらに美しくて、不謹慎にも心の奥底で萌えを叫んでいた、下世話な女がここに一人(笑)
 後半はとにかく派手。あの狭い舞台に4匹の獅子。しかも一畳台の上に揃い踏み。ドキドキして見てしまいました。獅子は大好きな梅若六郎氏と梅若晋矢氏。
 帰宅後、思わず「花よりも花の如く」の石橋の巻を読み返してしまいました。
 次の観能はクリスマスイブイブだぞ!

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